糖尿病腎症とは?

糖尿病腎症は慢性的な高血糖で腎臓の機能が徐々に低下していきます。
腎臓には次のような働きがあります。
【腎臓の主な働き】
・尿を作って老廃物を排泄する
・体内の水分量を調節する
・体液の成分を一定に保つ
・体液を弱アルカリ性に保つ
・血圧を調整する
・赤血球の生成を促す
・カルシウムの吸収を助ける
腎機能の低下は最初は自覚症状がありません。徐々に進行していき見つかったときにはすでに深刻な病状になっていることも多くあります。・尿を作って老廃物を排泄する
・体内の水分量を調節する
・体液の成分を一定に保つ
・体液を弱アルカリ性に保つ
・血圧を調整する
・赤血球の生成を促す
・カルシウムの吸収を助ける
いったん発症するとほとんど完治はできず、状態が悪いと生活に大きな支障を及ぼします。
治療をしないでそのままの状態にしておくと高血圧や浮腫などの症状も加わりやがて腎臓の機能がすべて失われ、人工透析を行わないと生きていけない状態になります。
腎症というと、タンパク尿が出るというイメージがありますが、実際にはタンパク尿が出る段階というのは、すでに腎機能の低下は相当進んでしまっています。
糖尿病腎症の進行段階
腎症は第1期から第5期までの5つの段階に分けることができます。第一期は、腎症前期とも言います。
この段階では徴候はまだ現れておらず、自覚症状もありません。血糖コントロールも良好に保つことで進行を抑えることができる状態です。
第二期は、早期腎症期とも言います。
腎臓機能検査は正常、あるいはやや高値ですが、この段階でもまだ自覚症状はありません。高血圧になりそれよって腎機能が低下します。食塩の制限や薬物による降圧治療を行う必要があります。
適切な治療を行えばまだ腎症の進行を抑えることができます。
第三期は、顕性腎症期と言います。さらに前期と後期に分けられます。
持続的にタンパク尿が出るようになります。
前期では、まだ腎機能はほぼ正常に保たれています。厳格な血糖コントロールや食塩制限、降圧治療、タンパク質の摂取制限を行う必要があります。
後期になると、進行を抑えることは難しくなり、治療の目的が少しでも進行を遅らせることになります。この時期からインスリン療法に切り替えることが多くなります。
手足のむくみ、疲れやすさなどの自覚症状が現れてきます。さらに進行すると腎不全になります。
第四期は、腎不全期です。
この段階になると腎臓の機能がほとんど機能せず、持続的にタンパク尿が出て血液中に老廃物がたまってきます。全身のむくみ、貧血、倦怠感、疲労感、しびれ、動機、息切れなどの自覚症状があります。
腎不全期はタンパク質、塩分、カリウムの制限、降圧薬、利尿薬の投与、水分制限もあります。
第五期は透析療法期です。
腎臓が全く機能しなくなり、人工的その役割を行わないと死に至ります。
人工透析とは?こちらのページで解説
糖尿病腎症は急激に増加傾向

糖尿病腎症なるべき早期のうちに発見、治療をすれば進行を止めることができますので、そのためには定期検査をすることが大切です。
糖尿病による腎症は毎年増加しています。
日本透析医学会の調査では、2006年から毎年ほぼ数千から1万人弱のペースで増加を続けていて2016年で、約33万人に及びます。
人工透析を受ける原因は1998年から糖尿病による腎症が現在までずっと1位を保っています。これは、生活習慣の変化と日本人の高齢化が原因とされます。日本人の人口の透析患者数の割合は、およそ386人に1人に相当します。
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糖尿病腎症の検査とは

腎症の早期発見には、⑴尿検査、⑵血液検査、⑶画像検査、⑷腎組織検査があります。
⑴尿検査は、血尿、尿糖の有無や程度、陰性・陽性の判定を行います。
⑵血液検査は、老廃物の排泄能力を調べます。
⑶画像検査は、腎臓の肥大があるかや他の腎臓疾患を除外する目的があります。
⑷腎組織検査は、糖尿病による腎症での検査はめったに行いません。
この検査は、糖尿病以外の原因の場合です。局部麻酔で背中から針を刺したり、全身麻酔で切開して腎組織を採取し、そこから検査をします。⑵血液検査は、老廃物の排泄能力を調べます。
⑶画像検査は、腎臓の肥大があるかや他の腎臓疾患を除外する目的があります。
⑷腎組織検査は、糖尿病による腎症での検査はめったに行いません。
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